キッチンリフォームの失敗例から学ぶ注意するべき点とは【完全ガイド】

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家のミニチュアに虫眼鏡を当てている

キッチンは、家事にかかる時間の多くを過ごす場所です。設備の故障などをきっかけにリフォームするときは、これまでよりも使いやすく、おしゃれにしたいと誰もがそう思うもの。

でもキッチンのリフォームってけっこうお金がかかりそうで。やるからには失敗したくないし、どんなことに気をつければいいの?

理想どおりにリフォームしたはずが、実際に使い始めてから失敗したと感じることが多い場所でもあるのです。なぜ失敗したと感じるのか、失敗しないためにどうすればよかったのか……。

吹き出し男「いろいろな失敗例を知っておけば、対策もできるんじゃないかな?」

この記事ではキッチンリフォームのよくある失敗例をもとに、これからリフォームを考えている方に役立つ注意点を紹介します。

Contents

キッチンリフォームのよくある失敗例

真新しいキッチンの奥からLD方向を見た写真

まずは、よくあるキッチンリフォームの失敗例とその対策を6つ紹介します。

失敗例1_高い位置の戸棚や床下収納が不便

食材や食器、調理器具など多くの物を保管しているキッチン。リフォームを機に少しでも収納を増やしたいと、デッドスペースを活用した吊り戸棚や床下収納を設置する方も少なくありません。

 

しかし実際は、高い位置の戸棚はスツールを使わないと手が届かなかったり、床下を開けるのが億劫になったりと、うまく活用できずに「なくてもよかった。もっと安くリフォームできたのでは……」という失敗談が聞かれます。

どのように使うのか、リフォーム後を想像して使う人の基準で収納を配置することが大切です。

失敗例2_コンセントの配置(電源コードが届かない)

調理スペースや冷蔵庫の位置を変えたときに電源コードが届かなくなるという失敗。オーブンレンジ、電気ケトルなどキッチンで使用する電化製品をどこに設置するのか、どの位置で使うのかを整理してコンセントの配置を考えましょう。

コンセントが必要な場所 使用する主な電化製品
壁面上部 冷蔵庫
カップボード オーブンレンジ
炊飯器
電気ケトル
オーブントースター など
調理台 ミキサー など

 

失敗例3_スペースが狭くなった

間仕切りのない壁付けのオープンキッチンから対面キッチンへのリフォームでは、背後が壁(食器棚)になるため、スペースが狭くなったと感じることもあります。

キッチンの奥行きとカップボードや食器棚の奥行きを考慮して、最適な通路幅を確保しておかなくてはなりません。

対面式キッチンの通路幅の説明

キッチンの最適な通路幅は、80cm〜120cmと言われます。キッチンに立つ人が1人だけであれば80cm〜90cm程度が効率のよい幅です。

一方、冷蔵庫がキッチンの奥にあったり、夫婦や親子で料理したり、他にもキッチンに入る人がいる場合は100cm〜120cmの幅がないと狭く、不便に感じるのです。

食器棚や冷蔵庫の引き出し・扉を開けると通路はさらに狭くなることも想定しておかなくてはなりません。

失敗例4_キッチンの高さが合わない

長時間立ったまま過ごすことの多いキッチンは、使う人の身長と調理台の高さが合っていないと、姿勢が悪くなり体への負担がかかります。

システムキッチンの高さは一般的に80、85、90、95cmの4種類があり、自分に合った高さを選ぶことができます。どれが合っているのかは、実際にショールームへ行って体感するのが一番。

使いやすい調理台の高さは「身長÷2+5cm」とも言われていますので、参考にしてみてくださいね。

 

身長 キッチンの高さ
155cm 80 or 85cm
160cm 85cm
165cm 85 or 90cm

 

失敗例5_家事動線が悪くなった

作業スペースを広くとるために間口の広いシステムキッチンを導入し、冷蔵庫からシンク・コンロが長い一直線で、横移動が多く動線が悪くなったという失敗例。

冷蔵庫→シンク→調理台→コンロと調理の流れが三角形になるようにレイアウトする事が使いやすい動線といわれています。

コンロとシンク、冷蔵庫のレイアウトを表した図

失敗例6_冷蔵庫や家電の寸法が制限される

既存の冷蔵庫やオーブンレンジをそのまま使い続ける場合、その寸法が入れば大丈夫と思いがちです。

しかし、買い換えのタイミングで「大きい冷蔵庫に買い換えたいのに入らない」「スチームオーブンレンジにしたいけど前に出っ張る」と家電選びに苦労することに。

また、置き場所だけに気を取られて搬入の通路幅を確保できていなかったという事例も。設置場所の寸法、通路幅は今後のことも考えましょう。

失敗の原因からわかる キッチンリフォームの注意するべき点

設計図の上に作りかけの家のミニチュアがある

実際のキッチンリフォームでどのような失敗があるのかがわかりましたね。

では、「やっぱりこうしておけばよかった」「そこまで考えていなかった」と後悔しないために、失敗の原因と注意するべき点を探ってみましょう。

キッチンを主に使う人の目線でプランニングをする

キッチンは、お風呂やトイレのように家族の誰もが同じように使う場所というよりも、主に使う人が決まっているのではないでしょうか。

身長や利き手、体型はもちろん、キッチンで過ごす時間や料理の仕方も人それぞれ。リフォーム後をイメージして、主に使う人が快適に過ごせるキッチンリフォームのプランを立てましょう。

複数業者から見積もりを取り、担当者とのコミュニケーションをはかる

ここで紹介した失敗例は、もし知らなかったら防ぐことができなかったのでしょうか?決してそんなことはありません。数多くの実績があるリフォーム会社なら的確なアドバイスをしてくれるはずです。

また、意外にも、要望と出来上がりの相違というのはよく起こる話で「言った」「言わない」のトラブルに発展することがあるのも事実。

信頼できるリフォーム会社と担当者に出会えるかどうかはリフォーム成功の鍵と言っても過言ではありません。1社だけの見積もりで決めずに複数社に見積もりを取り、しっかりと話をしましょう。費用面だけでなく実績はどうなのか、誠実に対応してくれるのかどうかを見極めることが大切です。

ショールームで体感する

システムキッチン選びの失敗は、実物を見ずに決めてしまったことが大きな原因です。高さや間口の広さ、レイアウトやキッチンのタイプは、実際に体感しないとどれが一番合っているのかわからないはず。

リフォーム会社や設備メーカーのショールームで、自分に合ったものを見つけましょう。商品知識をもったアドバイザーが丁寧にアドバイスしてくれますよ。

きっかけや目的を明確にし、理想にこだわりすぎない

リビングを見渡せる対面キッチンと同じく、最近人気のアイランドキッチンは、カタログやショールームで見るととてもおしゃれで憧れますよね。

しかし、限られたスペースのリフォームでは左右の通路幅を十分に確保できなかったり、元の位置から移動するために工事費用がかさんだりすることが多く、成功させるにはハードルが高いのです。

理想のおしゃれなキッチンは実現性があるのか、リフォームの目的を果たすことができるのか、考えてみましょう。

まとめ

この記事では失敗例をもとに、「やってよかった」と思えるキッチンリフォームのための注意点を紹介しました。

  • キッチンリフォームのよくある失敗例には、知っていれば防げる対策があります
  • キッチンリフォームの失敗から分かる、注意するべきことは次の4つです
キッチンリフォームで注意するべき4つのこと
  1. キッチンを主に使う人の目線でプランニングする
  2. 複数業者から見積もりを取り、担当者とのコミュニケーションをはかる
  3. ショールームで体感する
  4. きっかけや目的を明確にし、理想にこだわりすぎない

 

「やってよかったと思えるキッチンリフォームを実現したい」そう考えているなら、ぜひ参考にしてみてくださいね。